こんにちは。接遇マナー講師の古岡めぐみです。
私は接客・接遇のお仕事をしているのですが、正直、理不尽なお客様がいる時は、内面では怒りのマグマが噴火しています。
ホテルマン時代には色々経験があって、「遅いんだよ!この三流が!」と言われた時はイライラしましたし、「あんた嫌いやから変わって」と言われた時は悲しかったですし、電話越しに10分くらい怒鳴られたりした時は、さすがに凹みました。
私は豆腐メンタルなので、その場では心がポキッと折れるのですが、意外と気持ちの切り替えは早い方で、その後の接客にはほとんど影響が出ません。
「古岡さんは、焦ったりイライラしたりが顔に出ないですよね。どうやって感情をコントロールしてるんですか?」
そんな質問を時々いただくので、今回は、理不尽な言動でイラッとした時の対処法と、その後の気持ちを切り替える方法について書いていきます。
接客時の理不尽なお客様を事例にしていますが、対象者やシチュエーションが変わっても当てはまると思いますので、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。
イラッとしたとき、お客様に勝とうとしない
理不尽なお客様から嫌なことを言われたときに意識しているのは、お客様に勝とうとしないということです。
ついつい、正論を言いたくなりますし、こちらは悪くないと示したくなります。
でも、それを本当にやってしまうと、余計にエスカレートしてしまい、被害が拡大することもあります。
だから戦わない。
もちろん、自分に非があったことに対しては、しっかり反省します。
ですが言葉遣いが悪いお客様や、人格を否定してくるようなお客様に対しては、申し訳ないですが距離を保った最低限の接客で終えるようにしています。
とにかく戦わない。
「今」に集中する
接客以外でも、落ちこんだ後にやってしまいがちなのが、関係ない事まで思い出したり想像したりして自己否定すること。
真面目な人や完璧主義な人に多い思考かもしれませんね。
「過去」「今」「未来」に思考が行ったり来たりしてしまう人は、「今」に集中してみてください。
理不尽なお客様の対応が終わったなら、それは「過去」として流す!
「今」目の前にいるお客様に喜んでいただくことに集中する!
理不尽なお客様に振り回されて、自信を無くしたり、接客の仕事が嫌になってしまうのはもったいないです。
理不尽なお客様だけじゃないですし、それより、自分の接客で喜んでくださる方に、もっともっといい接客を追求していく方がいいですよね^^
反省は一瞬でOKです!
メンタルやられた同僚に掛けたい言葉
最初にも言いましたが、私は豆腐メンタルです。
それでも接客業を続けてこれたのは、理不尽なお客様対応後に、上司や同僚からの温かい言葉に救われたからだと思っています。
「お疲れ様」
「大変やったね」
「古岡さん、悪くないよ」
「気にせんでいいよ」
時には、罵倒されまくっている私のところに飛んできて、「お客様、それは言い過ぎです」と目の前で言ってくれた上司もいて、その時は本当に救われました。
自分が頑張って対応していたことを認めてくれる人がいるだけで、本当に心が楽になります。
だからこそ、他の同僚がメンタルやられている場面を見たあとは、必ず声をかけます。
そうやって相互にフォローできる職場環境があれば、多少ツライことがあっても乗り越えられますからね!
くよくよ悩んでしまう人へ
接客現場では「今」に集中して乗り切っても、あとからふと思い出して、家に帰ってからくよくよ悩んでしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、感情を吐き出すことをやってみてください。
具体的には、自分の思ったことや感情を紙に書くことです。これをエクスプレッシブ・ライティングといいます。
これは私も実際に試した方法で、「こんなことがあって悲しかった」「こんなことを言われてムカついた」その他、ここに書けないような汚い言葉でも何でもOKなので、その時に浮かんだ感情や思ったことをひたすら書きます。
紙に書く前は、頭の中でぐるぐる悩みが駆け巡っているだけですが、書くことで客観的に見る事が出来て、感情を受け入れられるようになりました。
しばらく時間がたってから見返してみると、「そんなこともあったなあ」と思えるようになります。
だまされたと思って、やってみてください^^
私は夫婦喧嘩をしたときも、一人になったときにこっそりやっています。(笑)